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キハダと下痢止めのお話。

2007年6月25日

今日も下痢の患者さんが来ました…。
下痢の原因は、簡単ではなく、変なもの食べちゃった消化不良から多種多様です。その治療には色々な方法が用いられますが、その中のお薬で止シャ薬といわれる「下痢止め薬」には、「ベルベリン」という成分があります。
さて、先日、長野の森で遊んだ時のお話です。
木や森を良く知る友人から教わったのですが、ある木の皮を一枚はがすと、黄色い部分が出てきます。そこを昔の人は
胃腸薬として用いたようです。その友人に勧められて(騙されて?)、そこの部分を舐めてみると…
「ニガイ!!!」 (ウ~ンコレハキキソウダ。)
「キハダ」という樹は、外見からは黄色い部分は想像できないのですが、一枚はがすと胃腸に効くという黄色い部分があるのです。
  ←何らかの理由で倒れたキハダの木。
(もしかしてみんながキハダと知って削りすぎたから??身体に効くと知って試しに採集する人がいる??)
帰ってから「薬用植物学・各論」という薬学の本で「キハダ」を調べてみました。山地に自生する落葉高木で樹皮をオウバク、黄柏などと呼び、やはりアルカロイド(ベルベリン、palmatineなど)を含むそうです。苦味健胃薬、腸内殺菌、消化不良に用いるとあります。民間療法では洗眼に用いるともあります。また打ち身や染料にも用いられるとのこと。
スゴイ!
なぜ分かったのでしょう?おばあちゃん・おじいちゃんの知恵袋。ほんと昔の人はスゴイ!!!ですね。
…といって確認のためにみんなが寄って集って、大人数でキハダの木の肌をハガスのはいけません!資源を大事にしなくてはいけません。
そう!今ある地球上の土・草・木・水あらゆる資源から「新しい薬」が、開発されるかもしれませんもんね!

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