テグスと蛾と絹糸
2015年3月10日
<<お知らせ>>
■Facebook「柄沢どうぶつ病院」のページ開設
■(重要)3月の休診・臨時休診のお知らせ
―――――――――――――――――――――――――
「テグス」というモノをご存知ですか?
先日、ある本で「テグス」の由来や作り方を知りビックリしました。
「釣りキチ三平」で知られる矢口高雄先生のエッセイ本です。
子供の頃から作品中でも日本の里山文化を感じさせ、
ナチュラリスト感がでている先生が大好きなのです。
さて「テグス」は一般的に釣り糸を指します。
釣り糸や医療用縫合糸でも用いられるテグスは、漢字では天蚕糸と書きますが
絹糸ともいわれます。そうですカイコ蚕です。
もともとテグスというものは昆虫のヤママユガの仲間「テグスサン」という蛾からつくられたそうです。
テグスサンは台湾では楓蚕(ふうさん)、日本では樟蚕(しょうさん、クスサン))のことをいうようです。
クスサンという蛾は日本の山に住むヤママユガの仲間・・・
(テグスサン?・・・グスサン?
おっ、クスサン!
うォ~そうなんだ~~~驚)
・・・となったのは自分だけでしょうか?
なんだか今まで気づかなかった自分が恥ずかしい・・・
ヤママユガはいわゆる絹糸をつくるカイコ・・・天蚕、山蚕、野蚕の仲間です。
いわゆるカイコの繭から作られる絹糸と
テグスサンからつくられたテグスは作り方が違うようで、
詳細は「気持ち悪い」ので割愛しますが
幼虫のお腹の中の絹糸腺という部位から作られるものとのこと・・・。
(これもまたスゴインデス!)
お蚕さまの繭をほどいて一本の糸とする作り方と全く違います。
お蚕様の絹糸はシルク生地として重宝されるはご存知の通り。
実は絹糸はヒトの病院や我々動物病院でもゆかりがあるもので、
絹糸は手術用の糸として使われます(てました。)
しかし絹糸は副作用が出る確率が高いため、
現在(当院)は合成縫合糸やナイロン糸が主流ですが、
今でも現場で使用する場面がないことはない・・・。
自分のPC画像庫を探したらありました~
別名スカシダワラといわれる繭 (みえるかな?)
おそらくクスサンの繭
コンビニ内でバタバタしていたヤママユガ(裏側)
ちなみに山蚕、野蚕ヤママユガの繭はエメラルドグリーンですから
その繭で作られる絹糸、シルクはとても綺麗なんでしょうね~~
蛾というものから身近な生き物から
絹糸やテグスを作る先人の知恵にとても感心したshiggyでした。
―――――――――――――――――――――――――
<<お知らせ>>
■Facebook「柄沢どうぶつ病院」のページ開設
遅ればせながら、Facebookページを作りました。
Facebookからも当院の情報発信していこうと思います。
急なお知らせなどにも対応できますのでご家族の方にぜひ。
HPやブログ共々どうぞよろしくお願いします!
■(重要)3月の休診・臨時休診のお知らせ
●3月25日(水) 終日休診
※3月26日木曜が定休ため連休となりますのでご注意ください。